まちなか再生事業事例紹介


 滋賀県長浜市(黒壁スクエア)
  〜第三セクター(株)黒壁によるまちづくり〜

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1) 事業概要および特徴

長浜市の中心市街地は、昭和50〜60年代前半、郊外への大型店の進出に伴って最盛期で600店舗あった商店街が150店舗に減少するなど空洞化が進んだ。

そのような中、笹原氏の調査により長浜市の北国街道を中心とした商店街に江戸〜明治にかけての数多くの建物が残っていることがわかり、人を集めるための「仕掛け」としてこれらの建物を利用したガラス街道化計画が立案された。人が集まらなければ何も始まらないので、先ずは人を集める「仕掛け」としてガラス文化を導入したものである。

そこで第三セクター(株)黒壁を設立し、ここで事業化することとし(黒壁ガラス館)、1.5kmを回遊するように店舗を配列した。初期のインフラは市、店等の施設のリニューアルは民間で行っている。現在の(株)黒壁は、ガラス製品製造・仕入れ販売、講習、美術館運営(情報発信)、飲食店舗の運営等を行っている。

黒壁ガラス館と商店街入り口 黒壁2號館スタジオクロカベ
黒壁ガラス館と商店街入り口 黒壁2號館スタジオクロカベ

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2) コンセプト、誘致店舗・テナント

集客の仕掛けとして「ガラス文化」の事業化に取り組んでいる。黒壁スクエア周辺の店舗も100店から200店(平成17年度)へと大きく増加した。200店の内訳は既存店リニューアルが100店、黒壁グループの店舗が30店、市外から新規出店が70店である。なお、入会金50万円と月額1万円5千円を支払うことで「黒壁」グループに参加してもらうシステムを取っている。

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3) 事業遂行上のキーパースンとその役割

笹原(株)黒壁前社長、伊藤(株)黒壁常務。

率先して誰よりも動き、お金を出して家賃の保証等を行った。(株)黒壁の新規出店に際しては、権利調整や資金負担は笹原氏が仕切っていた。

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4) 行政、民間、コミュニティ等のコラボレーションについて

「株式会社黒壁」は、出資比率が民間69%、長浜市31%の第三セクターで、アルバイトを含め100名弱の従業員がいる。

また、NPO法人「まちづくり役場」は、商店街のレベルを落とさないためのTMOであり、視察団体の受入、インフォメーションセンター、マップ作成無料配布等を行っている。マップへの掲載料年間5万円は運営の貴重な財源となっている。このような努力により、来客数が年間4〜5万人から200万人超(平成13年度以降)へと大きく増加した。

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5) 成功(失敗)の要因

笹原氏の行動力・決断力に負うところが大きい。笹原氏の貢献により、(株)黒壁は実質的 なTMOの役割を担ってきた。

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6) 苦労した点、課題

当初は既存商店から冷ややかな目で見られたが、3年間毎日、朝夕に、水撒きと挨拶を続けることで打ち解けていった。また、意思決定のスピードを重視するため、町を真剣に考えるやる気のあるもの同士で組んで実施した。

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7) 権利者調整について

黒壁スクエア内店舗の整備は、笹原氏の依頼によるものから全国からの応募までケースバイケースであり、権利関係の調整(売却、賃貸、黒壁直営等)と改修費用負担もケースバイケースである。また、活性化していくのをみるうちに、地権者自身も個別に交渉を始めた。

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8) 事業性(採算性)確保のための方策

間口だけでなく、建物全てを貸すが家賃を下げる、礼金を店舗改修費に当て、所有者は負担なしで改修店舗を取得できる、という黒壁方式によって初期負担は大きいが、やる気のあるテナントの入居が実現している。また、「空き店舗」「死に店舗」となった老朽木造家屋の改修及び活用に対する権利者の理解が指摘できる。

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9) 現状の政策支援の評価

10) 新たにどのような政策支援が必要か

美術館は地域のイメージアップ及び情報発信には寄与しているが、収益には直接寄与していない。このため、市に経営を移したいが、財政上余裕がないと言われている。

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11) その他


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