豊かな自然に恵まれた五島列島。五島自動車株式会社は、列島の一つである福江島で、バスやタクシー、ホテル等のサービスを提供しています。観光客や労働人口獲得に向けて、どんな取り組みを行っているのでしょうか。今回、ふるさと融資を活用して建設した「GOTO TSUBAKI HOTEL」について話を伺いました。

INTERVIEW
長崎県五島市
五島自動車株式会社
代表取締役社長
浅野 謙(あさの けん)氏
当社は五島列島最大の島・福江島で昭和16年に設立しました。路線バスの運行から始まり、昭和51年からは宿泊業にも参入。現在はバス・タクシーの運行、土産品店や食事処の運営、趣の異なる二つのホテルを経営しています。そのうちの一つが、令和元年にふるさと融資を活用して建設した「GOTOTSUBAKI HOTEL」です。当ホテルの開業は、五島市の未利用地活用の公募で採用されて実現しました。当時、宿泊業を始めた際に建てたホテルの老朽化が進み、建て替えを検討していました。福江港から徒歩約5分という現在の立地を獲得できたことは幸運だったと思います。

当ホテルは、ワンランク上の高級感を意識しており、ビジネス・観光を問わずゆったりとお過ごしいただけます。ロビー、客室、レストランなど、館内随所に五島の海をイメージしたブルーを取り入れ、上品な雰囲気と非日常感を演出。また、世界遺産にも選ばれている五島列島の教会建築をイメージし、ロビーにはステンドグラス風の装飾も施しています。レストランの料理は“地産地消”をテーマとしたイタリアンで、名物の五島牛をはじめ、五島の海で獲れる旬の魚介類が主役です。
当地の方は、高校卒業に伴って一度島を出る方も多く、当社がUターン就職の受け皿になれるよう積極的に採用し、地域雇用に貢献しています。また、島内の日本語学校に通う外国人留学生の方も従業員として受け入れています。「日本語能力検定でN3以上の認定を受けていること」という条件で採用しているため、コミュニケーションにも支障はありません。お客様からは「外国人スタッフを含め、従業員の笑顔が素敵」「きびきび動いていて気持ちがいい」と評価していただいています。

人口減少などに伴い、島内の経済規模は縮小傾向にあります。島を再び発展させていくためには、交流人口を増やすことが不可欠。まずは島の魅力を知ってもらうため、観光客を増やす工夫が必要です。そこで重要なのが、宿泊施設の存在です。「GOTO TSUBAKIHOTEL」開業の一番の目的は、老朽化したホテルを閉業するにあたり「建て替えもしくは移転によって、宿泊のキャパシティを維持する」ためでした。せっかく福江島に来ていただいても、泊まる場所がなければお客様は日帰りで島を去ってしまう、それではあまりにももったいない。当社は宿泊業を営み、タクシーやバスといった交通インフラを供給し、五島の観光を支える責務を負っています。
また、もう一つの宿泊施設「カンパーナホテル」ではバンケット(宴会場)を備え、婚礼や会合などのシーンにも対応しています。島内のイベントやお祭り等にも協力し、福江島に賑わいをもたらす一助になれるよう努めております。
昨今、日本へのインバウンド需要が増える中、当社ホテルを利用する海外ゲストは宿泊客全体の1%程度に留まります。インバウンドへ向けたPRを強化するため、当社のホテルやタクシーのプランを海外の旅行サイトに多言語で掲載する取り組みを始めました。日本旅行の目的地として、豊かな自然と歴史を感じられる五島列島という場所があるということを、より多くの方に知っていただきたい。そして「また来たい」と思っていただけるように、心のこもったおもてなしを続けてまいります。

「五島自動車株式会社」を推薦した
長崎県 五島市 に聞く

五島市文化観光課 係長
中島 安法(なかしま やすのり) 氏
このたびは、五島自動車株式会社が「ふるさと企業大賞」を受賞されたことを大変嬉しく思います。同社は令和元年にふるさと融資を活用し、「GOTO TSUBAKI HOTEL」を整備しました。これまでの貸切観光バス事業をはじめ、五島の各種土産品を取扱う「五島椿物産館」や五島の旬の素材を炭火焼きで味わえるお食事処「椿茶屋」の運営に加えて、カンパーナホテルとともに「GOTOTSUBAKI HOTEL」の宿泊事業を展開することで、五島市の観光受入基盤に大きく貢献しております。また、日本語学校の卒業生を積極的に雇用することで五島市の人口減少による労働力不足の解決にも尽力しております。
こうした取り組みに対して、五島市も総合戦略の基本目標に「五島の魅力を発信し、世界に誇れる“しま”をつくること」を掲げて観光による交流人口拡大を目指していることから、同社をふるさと企業大賞に推薦することとしました。この受賞を励みに、今後も引き続き、五島市の観光を牽引する企業として、さらなる発展を遂げられることを期待しております。
五島自動車株式会社
〒853-0001
長崎県五島市栄町1番地4
TEL:0959-72-2174
業務内容
路線バス・観光バス・タクシーの運行、宿泊、施設運営、土産品店・食事処運営
沿革
昭和16年 五島自動車有限会社として設立
昭和51年 五島バスターミナルホテルを開業
昭和60年 組織変更し、社名を五島自動車株式会社に変更
平成8年 関連会社カンパーナホテル株式会社 開業
平成13年 カンパーナホテル株式会社を吸収合併
平成30年 五島バスターミナルホテル閉館
令和元年 GOTO TSUBAKI HOTELを開業 ※推薦事業(ふるさと融資活用660百万円)
長崎県 五島市 特産品・観光情報

標高315mの鬼岳は、その勇壮な名称とは反対に、丸みを帯びたやわらかな形状で古くから市民に親しまれています。緩やかな斜面を登ると臼状の火口が広がり、季節の花が咲く尾根は気持ちのよい散策ルート。火口の尾根伝いを歩くと、眼下には福江の市街地や美しい海を望めます。芝に覆われた丘陵では、のんびり過ごす家族連れの姿も見られ、鬼岳を半周するトレッキングも楽しめます。

福江島の最西端に位置する大瀬埼灯台は、九州本土で最も遅い時間に夕陽が沈む場所。海に突き出た断崖絶壁のに建つ白い灯台は、青い海とのコントラストが美しく「、日本の灯台50選」に選ばれています。また、3700カンデラ光度で、およそ22km先まで照らし、近海を航行する船の道しるべとなっています。

白い砂浜と青く輝く海が言葉にできないほど美しく、「日本一美しい海」と称されることもある高浜海水浴場。水平線までコバルトブルーの大海原が広がり、浅瀬は透明度の高いエメラルドグリーン色で、思わずため息が出てしまうほど。夏の海水浴シーズンはもちろんのこと、海に入らなくても、訪れる価値が十分にあります。ビーチ手前からの眺めはもちろん、魚籃観音展望所から見渡す景色は必見です。
この事業は「ふるさと融資」を活用しています。詳細はこちら。